• テキストサイズ

【東京卍リベンジャーズ】One Heart

第6章 決戦を越えて


「違ぇんだよ、オレは‼︎さっきみたいんじゃなく、ちゃんと謝ろうと思ってここに来てンだ‼︎」


ペーやんは三白眼をギンと開いて、アタシに「だから黙って聞けやコラ」と、およそ謝罪する人とは思えない脅しをかけてきた。


アタシが呆気に取られてる間に、ペーやんは数歩離れる。


そして


「──ごめん!」


アタシに向かって、深く頭を下げた。


「ごめん、ユウ」


「ペー……」


「ドラケン襲う為に……ウソついて呼び出して、危ねぇ目に遭わして……怪我まで、させちまって」


ペーやんは、自分が謝りたかった事を言葉にしながら、アタシに頭を下げ続ける。


「本当に、ごめん!」


「……うん」


さっきアタシが謝ったのに倣ったのかな……ペーやんのこういう素直なトコ、可愛いと思う。


「頭上げてよ、ペー。もういいから」


「………」


アタシがポンと肩を叩くと、ペーやんはゆっくり上体を起こした。


(……よし)


その表情が少し晴れてる事に、アタシはホッと息を吐く。


「もう、これ言うのいい加減嫌なんだけどさ、この怪我は愛美愛主にヤられたんじゃなくて、自分でコケちゃったってだけだから……」


アタシに嫌いな運転をやらせた罪はデカいけどね、という冗談が喉まで出かかったけど、アタシは言わずに飲み込んだ。


「それに、ペーがアタシんトコに愛美愛主当てがったってワケじゃないでしょ?」


「……オレが、アイツらの目の前で呼び出したりしたから、利用されちまって」


「……アタシんトコに来たヤツらね、パーの親友を襲った実行犯共だったよ」


「⁉︎」


「全員ぶっ飛ばして、通報したからね。もう心配ないよ」


そう言って笑うアタシを見て、ペーやんはギリと歯軋りをする。


「クソッ…アイツら…‼︎オレは、なんつー事を……」


「もういいってば!アタシが報告したかっただけで、ペーを責める為に言ったんじゃないから」


ペーやんは、悔しげに顔歪めてる。


アタシは、またその肩をポンポンと叩いて、ペーやんに肩の力を抜かせた。


「……ケンにも、謝ってね。面会出来るようになったら、連絡するから」


「…おう」


/ 277ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp