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体は子供頭脳は大人 僕、五条悟(4歳)

第1章 呼び出しを食らいました


『医務室!そうだ、悟君。私、お仕事があって行かないといけない所があるんだけど……』

たちまち不機嫌そうな表情の悟君はずい、と私の顔に顔を近付けた。

「……だからって俺の面倒はここまでってワケ?おねえさん保護責任者遺棄罪って知ってる?」
『君、難しい言葉知ってるな!?……いや、放置だとかそういうワケじゃないけどさあ、うん……。悟君も私と一緒に医務室来てくれるかな?怪我をしてる人を治さないといけないんだけど……』

悟君は難しい顔をして(というかすごく嫌そうな表情)少年でありながらも大人のように眉間に皺を寄せて。
やれやれ、という風にゆっくり首を左右に振って肩を透かす。悟だけに生意気なガキンチョだなあ…。立派な二世育ってんよ…。

「しょうがないな、おねえさんに付き合ってあげるよ」
『……アリガトウゴザイマス。あ、私はね、』

悟君の手を取って医務室方向へと向かう。携帯に催促する電話は来ていないからもしかしたらこの悟君に関してかも、と頭の隅には憶測が出来るんだけれど。
ぎゅっと握る子供らしい仕草の迷い子は私のペースで進みだした。

「ちんたら歩いてたら怪我人も死んじゃうんじゃないの?おねえさんってほんとさっきからトロくさいよね、俺を抱えて走らないと手遅れになるんじゃないの?」

『……ふング…っ』

思わず止める足。
こ、この…このクソガキャア…と出かけた言葉を飲み込みつつ。相手は子供だ、平常心…平常心っと。他所の子にキレ散らかしたら大人として最低だ我慢をしないと。
苦笑いしながら屈んで私は両手を広げる。言われた通り抱えて走ってやんよぉ…なんか不服だけどっ。

『じゃあ、悟君の事抱っこしても良いかな?』
「フン、この五条悟を抱っこ出来るなんておねえさんは光栄に思うと良いよ?」

くすり、と笑った悟君に絶対に親戚とかじゃなくて悟の血が入ってるわ……と確信した。
後で問いただそう、例えトイレに隠れようとも見つけ出して痛い方のシュークリームかまそう。甘い話で終われると思うんじゃないよ?
トコトコとこちらへ歩む寄る悟君は私を見上げ、「んっ!」と両手を向ける。私の首に手を回した所で私は背と腰を抱き上げた。

『んしょ、と…』
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