• テキストサイズ

緑谷出久と裏の青春をするシリーズ

第7章 新年早々出久くんとイチャラブ姫始めしたいなと思う話


「無理しないでね、まだ酔いが醒めていないんでしょう?」
『…出久くんのお母さんですよね。大晦日の夜にご迷惑をお掛けして申し訳ございません…』
「そんな畏まらないでっ」

秘多の謹んだ態度に、緑谷の母は困惑する。今日お目に掛かったが、話を聞いた限りではほぼ女手一つで彼を育て上げ、夢の為助力し続けているのだとか、同じ女性として凄いリスペクトだと前々から思っていた。お会い出来て光栄ですと咄嗟に口に出してしまい、どう返したら良いか分からないと言った様子で愛想笑いで返される。つい畏まってしまう癖はいつになっても治らないから困りものだ…。

彼女から手渡された酔い止め薬と水を服用し御礼を言った後、ふと何かを思い出したように時計を見遣った。

『嘘っ、時間……』

時計の針は深夜0時を過ぎ、気絶してる間にもう新年が明けていたのだ。自分の不注意で迷惑を掛けた上、自宅を長居する訳にいかないと焦りが一気に募る。そんなソワソワとした様子の秘多に親子が心配げに首を傾げた。

『年、越してしまったんですね。ごめんなさいっ、身動きでき次第すぐ出ますのでーー』
「その状態で何でまた出歩こうなんて考えるのっ??」
『だって、お邪魔して悪いし…』
「ご両親にはちゃんとお伝えするから、どうか遠慮せずお休みになってっ、ね?」

まるで戦場に戻らねばっとでも言うような勢いで布団から出ようとする自分を二人掛かりで引き留める。緑谷を外出させただけでも十分面目なくて居たたまれないのに、そんな必死な姿の親子を見たら逆に断るのが難しくなってしまう。

ここはもう素直に諦めて、彼らのご厚情に甘えることにする他なかった。彼の言葉も一理あるし、何しろ人の親切をないがしろにするのは更に無礼と言うのもの。

『今晩だけ、お言葉に甘えて……』
「何かあったらいつでも言ってね」

再度礼を伝えた後、ゆっくりしててと微笑みながら言う彼女が先に床に就く為部屋を出ていった。親子だから当然だけど、本当に良いお母さんを持っていると思う。朝になったらきちんと新年の挨拶をしよう…。

『あれ、そう言えば私の服…』
「え、えーと…」

自身の服装を見遣ると「ポロシャツ」と言う文字がプリントされているTシャツが着せられていた。
/ 225ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp