第4章 折寺中を訪れたら出久くんとわいせつ行為をしちゃう話
はぁはぁと息が上がり、妖艶な表情で舐めずりする彼女を見て、緑谷は煽られそうになるのを避ける為、目を逸らした。
『これからもっと思い出を作っていこうって…そういう事じゃないの?』
「そう言う意味で言ってないからっ…」
『冗談、分かってるよ…んっ』
再びキスを交わし、いつも良い匂いのする彼の首筋に唇をスライドさせて、脈の上にある皮膚に軽く噛み付く。ヒクっと跳ねた肩を押さえながら跡を付け足そうとしたが、すぐ緑谷に首を振られてしまった。
おそらく前回の件もあって、クラスの誰かに見られるのが恥ずかしいのだろう。仕方なく、秘多は両手で彼の厚い胸板を撫で上げ、目の前の肌色に舌を這わせた。
「うっ…♡ん、ここで、スルの?」
『んっ…扉閉めておいたし、出久くんとの思い出、ここにも欲しい』
ロマンチストなのか、単に助平なだけか、考えたってきっと無駄だ。いざムードに流されてしまったら、止めるのは要因ではない。一々動き方が艶めかしいせいか、つい下半身にも響いてしまう。
「ひょあっ…!くすぐたっ…ん♡」
『ふふっ…弱いんだ、ここ♡』
秘多に服の上から胸を弄られ、思わず甲高い変な声が出てしまった。確か男性も女性も、乳首の感度は然程変わらないと聞く。やっぱり日々の鍛錬で逞しくなった胸板でもソコだけは鍛えられない。
僅かに浮き出た乳輪を愉しげな彼女に愛撫され、緑谷は少し身体を震わせながら必死に声を抑えた。
『出久くんの、もう勃ってる…下も』
「もうっ…」
『大丈夫、私もさっきから疼いてて仕方ないから…むぐっ、んふ♡』
悪ふざけが過ぎる秘多の口の中に、緑谷の指が突っ込まれた。「何も大丈夫じゃないっ」と叱ると、少々手荒に口内を穿り、逃げ出す舌を指の間で摘む。彼女から発する声はほぼ母音しか出ず、どう喋ろうと赤子のようで言葉にならない。
『う、いひわうっ…♡そえ、はのひぃの?』
指を前後に動かし、クチュクチュと唾液の弾く音が鳴り響く。フェチとまでいかないが、相当緑谷の手が気に入りなのか、秘多はその行いを拒むことなく、指を愛おしげに吸い付いた。恥知らずなのは多分どちらも大差ない。