第9章 オリジン組メンバーの眼を盗んで出久くんと濡れた色事に耽る話

経験不足で不甲斐ないとでも言うようにわざとらしく眉を寄せた緑谷に甘く食まれ、涎でテカったもう片方は指先で嬲られる。無遠慮な手付きも舌の動きも初夜を思い出させ、その時のことを追体験しているような感覚は、普段とは違う昂りを呼び起こしていた。

ぢゅぷぷぷ…カプッ♡カリカリカリカリカリカリ♡

『ひぃ“、い”ぁっ♡♡ちくびっ…ちくびが♡やん、かまないでぇ…んぁ♡あ”ぁ♡』

どう考えても絶頂を目的としてる責め苦に、秘多は抗おうと身を捩ってみるものの、ここぞとばかりに爪と歯が立てられた。優しく焦らして慰めるプレイスタイルが主な自分にとって苦痛でしかないのに、むず痒いような淡い快感が蜜と共に陰部の奥から這い出て、着崩れした衣服までも汚していく。その未知な官能に酔いしれている内に、ようやく顔を離した緑谷が内腿の濡衣に触れてきた。

「ふっ…これじゃ外歩けないね♡」
『はぁ、ん…やっ♡そんなっ……』
「どうしようか？汚れたままだとアレだし…」

着崩れによって大胆に肌蹴られた身体。乾かしようがないくらいに濡れていて、もうどうせなら脱いでしまいたい。端っからここを出させる気がないのなら尚更だ。半ば諦めがついた秘多は、バスチェアに座り直した緑谷に誘導されるまま、背を向けるようにして膝上に座らされる。

ところが偶然見た視線の先にあるものに、顔が一瞬にて含羞の色に染め上がった。

『あっ、あん♡いずくくん…なんれっ、やん♡』
「一応綺麗にした方がいいと思って。厭らしい匂い漂わせてたら、誰かに出会した時すぐバレるよ？」
『そ、そう…じゃなくてっ、ひあっ♡あ“ぁ、ひろげ、ちゃ…♡』

どの浴室にも必ず備え付けられているものがある。それは鏡だ…。湯気で若干曇り掛かった、それでもはっきりと両者の卑猥な姿が映し出されている大きな鏡。

「おっぱいもそうだけど、ココはもっとエッチになってるね…。何度掬っても溢れ出て来て、常に蓋していないと対処のしようがないや…♡」

その存在をまるで目がない様子の緑谷に濫りがわしい開脚を強いられ、陰部全体を満遍なく撫で回されてよがる様が反映される。彼の指によって強く揉み込まれた陰唇が変形し、聴覚をくすぐるような水音にすら恥ずかしさを覚えて、居た堪れず眼を逸らしても腰が蕩けてしまいそうな甘い快感にガクガクと震えが止まらない。