第6章 集会と謎
「完全に他人事じゃん。」
『他人事だもん。』
「もんじゃないよ!薄情者〜!!」
『ハイハイ。ごめん、ごめんってタケミチ。何あったら助けるから!』
「え、マジで?神じゃん。そういえばリッちゃんはどうやって休み取ってんの?」
『ここ数年で貯めに貯めまくった有給を使ってる。』
「いいなぁ〜有給....はぁ〜俺これからどうしよう.....」
『こればかりはねぇ....』
お手上げというポーズを取るリツカにタケミチはガックリと肩を落とす。
「なぁ、ナオト。この際過去の人に自分の未来を伝えたらどうかな?」
『おっと?ついに思考がバグった....?』
「却下です。タケミチ君。楽しようとしてません?」
ズバッ!とナオトは冷たく切り捨てると、古い新聞記事片手に振り返り、冷たい目で二人を見据えた。
「いや!そんなつもりは.....決して生活が苦しいからとかじゃ無くて....」
「おかしい人だと思われて姉さんに嫌われてもどうするんですか?」
「えぇ!」
『まぁ、下手したら頭おかしな厨二病とか思われそうだよね....本気で心配されるか、それとも軽蔑されるだろうなぁ....私なら耐えられない。』
「義姉さんの言うことが正しいです。普通そんな話信じるわけありませんよ。バカですか?」
わざと【バカ】という言葉を強調するナオト。
ココ最近忙しいこともあって中々休息が取れなかったのか、ナオトはいつもの2倍くらい辛辣且つ冷徹になっている。
『(ナオト相当疲れてるのかな.....)』