第6章 集会と謎
『お疲れ様〜タケミチ、ナオト。』
「あ、リッちゃん〜おせぇぞ〜」
「お疲れ様です。義姉さん。遅かったですね。何かあったんですか?」
出迎えてくれた2人に心ばかりのジュースとお菓子わを渡すとリツカは慣れた様子で中へと入った。
『ん〜なんでもないよ』
誤魔化すリツカに2人は顔を見合わせるとまあいっか。という感じでリツカを部屋へと通す。
「義姉さん。また貴女宛に手紙を渡されたんですが読みますか?」
『またか.....』
呆れた様子でリツカは手紙を受け取ると、慣れた様子で封をあけ中身を確認する。
「ナオト。手紙の中ってなんなの?」
「おそらくは....」
ナオトはそこまで言うと疲れた表情のリツカに視線を向ける。
「?」
「義姉さんへの警告文です。潜入捜査する少し前から届き始めたのですが、写真付きの手紙で差出人は不明、オマケに毎回内容は───」
『【今すぐに東京を離れろ。でないと殺す。】と【今すぐ警察をやめて東卍に来い。でないと殺す。】っていう2種類の真逆の内容のもの。それぞれ筆跡が違うんだけど....』
「それ以外は分からないんですよね。だいたい月一で送られてきます。通算79通目ですね。」
「うわぁ過激な手紙だね。」
『もー嫌だ〜!!💢コイツらの手紙矛盾してんだよ💢私どっち選んでも死ぬじゃんざっけんな!💢💢』
「(確かに....てかリッちゃん相当疲れてんな....)」
「(復帰して早々の激務に、矛盾した手紙....流石に可哀想になってきた.....杏花が心配していたのも納得出来る。)」
はぁぁぁ.....と思い思いため息をついた後
少しだけ落ち着いたリツカは『で?タケミチはどうしたの?』と問いかける。
どうやらタケミチの雰囲気に違和感を感じていたようで不思議そうに問いかけるリツカにタケミチは飛びついた。
「リッちゃん〜!助けてくれよぉぉぉ〜」
『うわ、急にどうしたの?』
「ちょ!タケミチ君!!義姉さんは女性ですよ!軽率に飛びつかない!!」
「俺、無断欠勤し過ぎてバイトクビになった....」
『あらら....これから生活が大変だねぇ〜』
苦笑いを浮かべながらそう言うと、タケミチはジロリと出されたお茶を飲むリツカを睨みつける。