第6章 集会と謎
「僕はあの頃たまたまオカルトチックなことにハマってたから信じただけです。」
「確かに。察しよかったもんな....」
『興味津々だったもんね。』
「っていうかバカって.....」
ナオトの言葉が余程心に来たのか、悲しそうな様子のタケミチが天井を仰ぐ。
『なんか....ドンマイ。タケミチ。』
「俺そんなにバカなのかな....」
『ソンナコトナイテヨ。』
「リッちゃん....それ絶対思ってないだろ。」
「とにかく。千堂が死んでもう佐野に会うこともできません。姉と杏花を救うためにはやはり過去に戻って東卍を変えるしかない。」
「降り出しに戻る.....かぁ。」
『そう易々とはいかないよね。』
タケミチは大きくため息を着くと部屋の真ん中で体育座りをし、リツカに至っては頭が痛そうに頭を抱えた。
「ドラケンさえ生きてたらなぁ。」
『確かに....ドラケンはマイキーの"心"だったからね。』
「心?」
『うん。マイキーの足りない部分を補ってた。だからあの頃の東卍は楽しかったし、無関係の人を巻き込むことはなかった。ドラケンがずっとマイキーのストッパーになってた。まあ、元々あの人常識人だったし。』
「.....」
『でも、ドラケンが死んで稀崎鉄太がNO.2なってからは最悪だったけど。』
『ホントに最悪だったんだよ』と気丈に振る舞いながらも、寂しそうに眉をひそめ笑ったリツカに2人は何も言えなくなる。
それもそうだ。
目の前で変わっていく、彼と居場所を何年も何も出来ず、ただ見てきたのだ。
それだけリツカが口にする真実には重みがあった。
「龍宮寺堅の事なんですが、義姉さんの記憶や情報を頼りに何とか調べることが出来ましたよ。」
「何かわかったのか?」
「ええ。」
ナオトはそういうと自分のパソコンに視線を戻し、ファイルからある1つの記事を取りだした。