• テキストサイズ

さよならマイヒーロー【東リべ】

第5章 ただいま現代



卍 卍 卍


────タケミチ宅


「汚ぇよ?覚悟しといて?」


「なんとなく想像は.....で?義姉さんはなんですか?その装備。」


ナオトは自分の隣に立つマスクとゴーグルをして、清掃員の繋ぎを着たリツカに視線を向ける。


『ん?マジでやばいし、ついでに掃除しちゃおうかなって。』


「え?何で義姉さんが?」


『飲みに行くついでに私が掃除しに来てたの。タケミチ掃除できないし。でもこの最近来れてなかったからやばいかも。はい。ナオトもこれ付けといてね〜』


リツカはそう言うとナオトにマスクと軍手を渡す。


「あ、ありがとうございます?」


「じゃあ、開けるぞ〜」


部屋を開け中に入った瞬間
さっきまで普通だったナオトの顔色が一瞬にして悪くなる。


「うわぁ!?汚っ!」


「だから覚悟しろって.....」


「人が住む場所ですか!!」


『1ヶ月近く来なかっただけでここまでとはなぁ。もう才能だよね〜。私一応警察官なんだけどなぁ。いつから特殊清掃員になったんだろ〜?』


と言いながら部屋に入ったリツカはテキパキと弁当の空やキノコの生えた靴下などのゴミを片していく。

「リッちゃん。いつにも増して辛辣だな。」


『この有様を見れば誰だってそうなるよ。タケミチはさっさとメモ探しなよ。』


「ハイハイ。ちょっと待っててくれよなぁ。昔使ってたメモ帳探すから。」


がら、タケミチが押し入れを開けるとドサドサと音を立てながら色んなものが雪崩のように落ちてくる。


「アテ。」


「臭いも凄いですし、ハウスダストに虫もいる....この部屋もう世紀末ですね。さっきからじんましんが....」


『タケミチ!散らかすな!!』


「ごめんって!リッちゃん!」


『はぁ、一般人がここに住まわされたら一日で発狂しそうだよね。私は金貰っても絶対にこんな部屋住みたくないよ。』


「それ住んでる人間の前で言うことか!!」
/ 636ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp