第5章 ただいま現代
「あら、いらっしゃい、リツカ君。」
『こんばんは!圭介のお母さん!お邪魔してます!』
「毎回本当にごめんなさいね?違う学校なのにねぇ。この子ったら喧嘩ばっかりで全然勉強しないんだもの!急だったからこんなものしかないけど食べてね。」
『(場地のお母さん、すっごく若い...12年前だし当たり前か。)』
「おいオフクロ!ノックしろよ!!」
ギャンと怒鳴る場地をものともせず嵐のごとく急に現れた場地母はお盆にお茶と手作りのクッキーを持って部屋に入ってきた。
『大丈夫ですよ。幼なじみですし。このぐらい。むしろ急にお邪魔してしまったのにお茶まで出してもらって...ありがとうございます。
圭介のお母さんのクッキーオレ大好きです!』
「あらまぁ、本当にいい子ね〜学校でもモテるじゃない?圭介にも見習って欲しいわ〜」
『い、いえ。そんな💦オレなんて全然モテませんよ💦』
「オイ、オフクロそりゃどーゆー意味だよ!」
「そうなの?リツカ君美形なのにねぇ。女の子だったらうちの圭介と結婚してお嫁に来てもらいたいぐらいだわ!」
『あの、その、えっと/////オレ男....ですからぁ。』
「男の子でもいいわよ!圭介もたまにボヤいてるもの!」
『え!?』
「なんなら今からでもうちの息子になる?」
「オイ。コラ!!余計な事言うんじゃねェ!さっさと部屋から出てけよ!!」
「うるさいわよ!圭介。ご近所迷惑でしょ!」
「ぐっ.....」
「リツカ君、どうする?うちでご飯食べてく?」
『いえ、いいです。妹が家で待っているので。圭介の勉強を教えたら帰りますね。お気持ちだけ受け取っておきます!』
「あら、そう。残念ね〜。今度杏花ちゃんも連れて遊びにいらっしゃいな!」
『はい!是非お邪魔させてください!(結局あの後すぐ東卍抜けて、遊びに行けなかったんだよなぁ....)』
「もう本当に可愛いわ〜今すぐにでもウチにお嫁に来て欲しいくらいよ!」
「オフクロ〜頼むからもう出てってくれ....」
なんだかんだで2人だけのプチ勉強会が終わった頃にはもう既に日が暮れていて、空には夜の帳が降りていた。