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さよならマイヒーロー【東リべ】

第19章 羽折れの天使



「俺たちが知らないとでも思ったか?今は"リッカ"なんて温い名で呼ばれているが......オマエは数年前突如として現れた族潰しの悪魔なんだろ?」



『.....なんの事。意味わかんない。』



「嘘つくなよ。1人で族1つ簡単に潰せちまうようなガキに潰された族が翻弄されるほどの立ち振る舞い。潰された族たちがこぞって配下に加わりたくて祭り上げられた人間。そのチームの名はソロモン。そしてその名は総長の名でもある。」



『......"ソロモン"?聞いた事ないチームだけど?何そのチーム。総長のことチームの名前である"ソロモン"って呼んでんの?渋谷の白い悪魔や総長じゃなくて?矛盾してんでしょ。ウケる。』


「呼ばせねぇんだよ。仲間になった奴にしか"ソロモン"ってなぁ 。だから敵対していたチームや不良たちは勝手にソイツの事を"渋谷の白い悪魔"って呼び始めたんだ。」



『へぇーふーん。』



「"ソロモン"。俺知ってる!総長含め計73人で構成されていたチーム。配下の72人それぞれに役職が着いていて、強力な力を持ちながら、総長に絶対的な忠誠を誓っていた。等のその総長の姿は普段はまるで天使のように美しく戦う時は慈悲のない悪魔そのもの。見れば見るほど美しく、男の割には可憐な子供。渋谷周辺の族を一掃しまくった後に突如として姿を消したチームだって聞いたことがある。」



八戒はそう言うとゴクリと固唾を飲み睨み合うリツカと大寿を見つめた。




「そうだ。ソロモンは突如として消えた。それはちょうど東卍が結成された2年前だ。」



『何が言いたい。』



「"渋谷の白い悪魔"そして消えた"ソロモンの総長"。それはオマエなんだろ?蒼葉リツカ!」



『......根拠は?』



「その白銀い髪、その強さ、消えた時期、何より不良共を束ねる天性のカリスマ性だ!」




『三ツ谷だって銀髪でしょ。』




「それだけじゃない。実際ソロモンと戦った不良が言ってたぜ。そのガキは白銀の髪に青紫色の瞳をしてた。その姿は小柄な少女のような少年のような見た目をしていた。そしてまるで小学生のような小柄なガキだったってな!2年前と言えばオマエは小学生。どうだ?オマエには当てはまる点が多すぎんだよ。」



『......』
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