第19章 羽折れの天使
「(でもなんか似合うな!なのに未来では決別してる.....三ツ谷君との関係.....いつ悪くなったのかな。)」
『(もしかして三ツ谷と仲違いしたから黒龍に?いや、三ツ谷と八戒に限ってありえない。ならなんで.....でも仮にこの仮説が当たってたとしたら)』
次はそれを止めれば未来で東卍を狂わせた黒龍は無くなるんじゃ......!!
2人の思考が重なり、お互いに目配せをして頷く。
どうやら私たちが考えていることは一緒のようだ。
「家もうすぐそこ!」
ブォン!!
「八戒!やばい.....」
「?」
マフラー音を聞いた柚葉は一点に釘付けになると冷や汗を垂らした。
「兄貴が帰ってきてる。」
6人の目の前の先には白い軍服のような特服を着た集団が家の前で待機しているところだった。
「なんだ?BD.....?」
『(BD......Black Doragon.....!黒龍か!)』
「(リッちゃん?なんで顔が青く.....)」
「花垣.....リッカ.....悪ぃ。今日は帰ってくれ。」
「え?」
「これはこれは」
ザッ!と待機していた兵隊が一筋の道を開けると両手を広げた三白眼の男が現れた。
「"若"じゃねぇかよ!!」
「.....ココ.....」
「(コイツ.....コイツも未来の"元黒龍組"だ。って事はコイツら黒龍だ!!)」
「それと久しぶりだなぁ。リッカそれとも────」
『......気安く呼ばないでくれる?それにあの名前を呼んだらアンタを今すぐ殺す。オレは東卍に入ってからはもうそういうことやってないから。』
「はっ。嘘つけ。オマエの隊が俺達のこと勘ぐってるって言う情報は上がってんだよ。」
「(やっぱりリッちゃん。この頃からココと知り合いだったんだ。)」
『嘘なんてついてない。それに東卍なんだから東卍の為に情報を集めるのは当然でしょ?』
「はっ。どうだか。」
ココとの睨み合いが続くするとリツカの後ろに控えていたタケミチとヒナ、杏花に視線が行く。