第19章 羽折れの天使
「(悪い奴には見えねぇんだけどなぁー.....今は東卍の弐番隊副隊長......リッちゃんの言う通り12年の間に何かあったんだろうか......)」
『(まだこの時点では八戒に変化は起きてない。ならいつ八戒をあそこまで変える出来事があったんだろう....)』
「(リッちゃんも迷ってるみたいだ。ここは俺から先陣を切ってみるか。)あのー弐番隊の副隊長って事は隊長の三ツ谷君と仲良いんですか?」
「腐れ縁だよ....てかさぁ"タメ"なんだから敬語やめろよ。」
「へ?その見た目で!?俺とタメ!?」
「ハハひでぇな。」
「八戒にとって三ツ谷は"兄貴分"だ。」
「タカちゃんは目の上のタンコブだよ。不良のカッコ良さもカッコ悪さも叩き込まれた。」
八戒はどこか嬉しそうにでもしみじみとそう語るとタケミチを一瞥してどこか遠い目をして空を見上げた。
「ウッセェだろ?あの人。....."本当の"兄貴みてぇな人だ。」
「へぇ」
『でも八戒の"三ツ谷愛"は異常だよね』
「それ言ったらリッカのマイキー愛も異常じゃん!」
「いや八戒アンタどっこいどっこいよ。見ろコイツの携帯。」
「柚葉。テメェいつの間に!?」
そういうと柚葉は八戒から携帯をひったくると勝手に操作して4人に画面を見せる。
「待ち受けが三ツ谷だ」
「(確かにヤベェ!!)」
「ちなみにアタシは八戒なのにっ 」
どどんっ!と見せつけられる待ち受けにタケミチは弟もヤバければ姉もヤベェと認識してしてしまった。