第19章 羽折れの天使
卍 卍 卍
────次の日
「おはよう。リッちゃん!」
『おはよう。タケミチ』
「無事こっちに来れたみたいだな。手がかり掴めた?」
『ううん。それがまだ.....』
「そっか。実は俺の方もなんだ。」
お互い顔を見合わせるとはぁと思いため息を吐いた。
黒龍。中々しっぽを出さない。
あれからマイキーと別れた後数人の黒龍メンバーと接触を計ってみたが、これといった収穫は得られなかった。
『やっぱり危険だけど直接ココと接触を計ってみるか.....((ボソッ…』
「でもさ俺覚悟決めたよ。」
『え?』
「昨日、ヒナに会ったんだ。俺はやっぱりヒナのことが好きだ。アイツを守りたい。だから俺はヒナが幸せな未来を掴むためにどんなことがあろうと頑張るよ。」
『......』
「リッちゃん?」
『プッ!あはは!なんだ同じこと考えてるじゃん私たち。私も昨日マイキーと杏花に会ったの。私、みんなやっぱりが大切。だから稀咲の好きなようさせない。2人で倒そう。これが最後のタイムリープになるように。』
「ああ!天使様!」
コツン。と2人で拳をぶつけ合い、笑い合う。
そうだ。
好きにはさせない
まずは手始めに黒龍のことを調べないと。その上で何とかして留学の話を白紙に戻させなければ。
おそらく東卍が壊れたのは私の留学が原因の一つ。
なら、留学の話の話を白紙に戻してしまえばいい。そしたら私は東卍の中で稀咲を牽制することが出来る。
猶予は黒龍との決戦。確か一虎は聖夜戦と言っていた。それまでには話をまとめないと。
呪い呪われた未来は変えられる。
まだ、私たちは定められた運命を変えられる!いや変えてみせる!