第19章 羽折れの天使
「『ナオト!!』」
良かった!やっと会えた!!
これで警察と連携が取れる。
やっと稀咲の動きを封じることができるんだ!
「待ってましたよ。タケミチ君。」
『よかった!ナオトは無事─────』
─────ガシャン!!
「え?」
その瞬間、タケミチの両手に手錠がハマる。
「花垣武道!午前7時38分!逮捕します!!!」
ナオトの声とともに隠れていたであろう他の刑事が2人を取り囲むように現れる。
『これは一体どういう事......』
「すいません。一虎君」
「.....テメェ」
「逮捕.....?」
「残念です。タケミチ君」
「ナオト.....なんで.....?」
「連れていってください。」
『ちょっと待って!!』
連行されようとするタケミチを庇うようにリツカは刑事たちの行く手を阻む。
「蒼葉巡査部長!?」
「何故?死んだはずじゃなかったのか!?」
「いや偽物の可能性も......」
リツカの姿を目にした刑事たちは驚いたような表情を浮かべ、様々な憶測を飛びかわせる。
しかし、リツカはそんな事関係ないと言わんばかりにナオトに説明を求めた。