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さよならマイヒーロー【東リべ】

第19章 羽折れの天使


「場地と千冬が死んだ......?オイ。嘘だろ?なぁリツカ!!?」



『ごめんなさい!ごめんなさい!私のせいで.....稀咲に殺されたっ!!全部私のせいだ!!』



「っ!それは違ぇ!これはオマエのせいじゃねぇ!悪いのは稀咲と半間だろ!?」



『違うの!全部.....全部私のせいなのみんな!私は希望なんてそんなものじゃなかった。私の力はを不幸にする力だったんだ!』



「オマエ何言って......」



困惑する三ツ谷にリツカは嘆きながら説明をする。
稀咲たちがなぜ自分に執着しているのか
何故稀咲が東卍に入ったのか
12年前の血のハロウィンで稀咲が一虎を使って場地を殺そうとしたこと
千冬が密告者だったこと
全てを包み隠さず告げた。




『もう何が何だかわかんないよ!ただ怖いんだ。稀咲たちが。また捕まるのもまた大切な人が消えるのを見なきゃ行けないのも。マイキーのモノなのに半間に奪われるのも。全てが怖くておぞましい。嫌だよ。いや!もうそんなの嫌だよ!!』



場地の死、千冬の死、大切な人の死、半間から心を無理やり奪われる感覚全てが嫌だった。
全てが怖かった。
もうリツカの心は限界に達していた。



「いいかよく聞けリッカ。約束する俺が絶対にオマエをアイツらのところになんて行かせねぇ。今のマイキーからも、稀咲からも、半間からもオマエを絶対守ってみせる。だからオマエはもうこれで自由の身だ。」



三ツ谷はそう言うとリツカのチョーカーの指紋認証に指をかざし、チョーカーを外すと少しだけ寂しそうににっこりと笑って自分の首に着けた。



『三ツ谷!何して!』



「リッカ。昔約束しただろ?いざとなったら俺たちがオマエを守るって。」



『そんなのもう13年も前のことじゃん!三ツ谷やめて!危ないよ!今すぐ外して!もう私は誰にも死んで欲しくないって言ってるじゃん!もうやめてよ....私のために誰かが死ぬところを見たくないの。ねぇ。お願い.....三ツ谷っ.....』


「もういいんだ。俺はもう疲れちまった。オマエを助けに行く前にさ、見ちまったんだ。」



『見た?.....何を?』



その問いかけに三ツ谷は皮肉げに笑った。
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