第18章 総決算と決意*
『千冬!千冬!返事をして!』
何度呼びかけても、千冬はピクリとも動かない。
死んでいるんだ。おそらく即死。
スマホ越しでも分かる千冬は頭を撃たれて死んでしまったんだ。
ウソだ!こんな簡単に千冬が死ぬハズない!
こんな簡単に人間が死ぬなんて......
違うこんなの夢だ......!違う違う
夢だウソだ現実じゃない!!
そうだ悪夢なんだ。こんなの違う現実なんかじゃない!
お願い誰か嘘だって言ってよ!!
目の前の現実を否定する自分がいる。
しかしどれだけ泣き叫ぼうが現実は変わらなくて心の底から絶望感が襲うのがわかった。
《リッカ〜。見てたか?大切なものがまた1つ消えたなぁ。どんな気分だ?》
『あ、ああ.....あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!』
《嬉しいだろ?これで晴れてオマエは俺と同じガラクタになれる。俺たちはいつも2人で一緒だっただろ?そんなに絶望する必要なんてないぜ?》
「壊れちまってもこれからは俺と稀咲が一緒にいてやるからなぁ。」
許さない.....コイツらは私の大切な人を殺した。
許さない。許すな!絶対に許さない!!
《さぁ。花垣。次はオマエの番だ。せいぜいリッカが絶望するようにいい最後の言葉を残してくれよ?》
カチャッ
次はタケミチの額に銃口が突きつけられる。
《なぁ花垣。東卍のことを頼まれて気分はどうだ?安心しろ!オマエもすぐに逝かせてやる。》
《ハァハァ.......》
しばらく睨み合いが続く。
すると稀咲はタケミチに銃口を突きつけたままずいっと顔を近づけると忌々しそうに唇を噛み締めた。