第18章 総決算と決意*
「さっき場地が昏睡状態になるとは思ってなかったって言ったけどよ。あれウソだ。」
『!!』
「え?」
「俺が一虎を使って場地を殺そうとした。そしてそれを邪魔したのがオマエだよ。リッカ」
ククッ。と喉を鳴らして笑う稀咲は、混乱する3人を面白可笑しそうに見つめる。
「殺すつもりだったんだけどなぁ。まぁいいか。今からその続きを始めるんだからなぁ!」
「!!?」
『!?やっぱり貴様!!』
リツカは隠し持っていた暗器を取り出すと稀咲に向かって振り下ろす。
しかし、その手はとある男に止められた。
『!?』
「っぶねぇなぁ?天使チャン。またそんな物騒なモン持って。」
『半間何で!ッッ!』
半間はニヒルな笑みを浮かべながらリツカの手を捻りあげ、暗器を取り上げる。
「リッちゃん.....」
「しん、ゆう.....」
『え.....タケミチ!!千冬!』
ドサドサ!!と千冬とタケミチがまるで眠らされるように倒れ込む。
その瞬間
─────グニャリ
2人に遅れるようにしてリツカの目の前がぐにゃりと歪んだ。
『な、に、.......コレ、ぇぇ?』
「おっと。ばは。やっと効いたなぁ。かなり薬もったんだがなぁ。薬が効かねぇバケモンかと思ったぜ。」
力が入らなくなった身体は地面に向かって倒れていく。
しかしそれを半間は受け止めるとまるでずっと欲しかったおもちゃを貰ったように大切にリツカを抱き上げる。
「ゲームオーバーだ。俺の天使様」
その声とともにリツカの意識はプツリと切れるようにして深い意識の底へと沈んで行った。