第18章 総決算と決意*
「だりぃなぁ。ここはガキの遊び場か?」
手の甲に罪と罰の刺青に丸メガネの男が下に指をさしながら唇を切った。
「『!』」
「やっぱり」
『(半間修二......未来でもコイツは東卍にいるんだ。)』
ギリィ.....リツカは拳を握りしめると、半間を睨みつける。
「今日の定例会で話したかったのは上納金の事じゃねぇ。"ココ"の表のIT、"柴"のフロント企業、"天使チャン"が情報を売っている闇金とヤクザ......他にも数件うちの運営する会社に3日前ガサが入った。」
『それがどうしたの?ガサなんて日常茶飯事でしょ。何が言いたいの。』
「つまり......」
─────「この中に裏切りもの(ユダ)が居る。」
「ゆだ?」
『裏切り者ってことだよ。ペーやん』
ユダ.....すなわち裏切り者という言葉にその場が騒然とする。
聖書に乗っているキリスト(神)を裏切った裏切り者......それが私たちの中に居ると言う半間の瞳は酷く濁っていた。
「いるわけねぇだろうが!腐っても仲間だぞ!」
「バカか?誰もウタってねぇならなんで同じ日に数箇所同時にガサが入るんだよ!?」
「だからよぉー誰がバカだっつってんだよ!」
「アホからバカにしれっと言い換えてんじゃねーぞゴラ!?」
「アホ言ったの俺だけどな。」
「テメーは黙ってろ。」
「裏切りものといやぁリッカ。またテメーじゃねぇだろうなぁ?」
『あはっ!笑えない冗談ね。ココ。』
「あ?」
『仮に私がユダだとして。なんでみんな捕まってないの?みんなの尻拭いと情報統制してる私がユダなら今頃みんな豚箱でまっずいご飯を食べてる頃だけど?』
睨みをきかせるココにリツカはにっこりと笑いながら首を傾げる。
「だな。聞いた俺がバカだった。」
「オイ!元黒龍組が人の仲間疑ってんじゃねえぞ!ゴラ!」
「ココに喧嘩売ってんなら俺が買うぞコラ!?」
「やんのかコラ!」
「上等だ!タコ!」
目の前に修羅場が広がり始める。
東卍VS元黒龍
空気が一気に凍てつくほど低くなり、お互いがにらみ合い場は一触即発
もう誰も止められる空気ではなかった。