第18章 総決算と決意*
「くく、イヌピー。はっきり言い過ぎ。でもまぁ事実だよな。リッカが尻拭いしなりゃオマエらなんて既に豚箱の中だ。」
「あ"ぁ!?」
『!(ココ!)』
「(......コイツら.....誰だ?)」
「幅を利かせやがって」
「え?千冬?」
「元 黒龍組が」
「(元 黒龍?)」
千冬はイヌピーと呼ばれた男と三白眼の男を睨みつけると忌々しそうにそう吐き捨てた。
「久しいな。リッカ。元気してたか?」
『直接会うのは久しぶりだね。こっちは薬盛られたりでぼちぼちよ。ココこそ元気にしてた?』
「(リッちゃん!知り合いなのか!?)」
「俺は変わりねぇよ。オマエこそ大丈夫か?ガリッガリじゃねぇか。オマエは1番のクライアントだ。死なれちゃ困る。」
『私も今ココに死なれちゃ困るわ。で?そっちの今回上納金は幾らなの?』
「3億だ。」
『負けた。こっちは2億。』
「じゃあ俺の欲しい情報タダで提供してくれるよな?」
『負けたからには仕方ないね。』
海國に預けていたUSBを受け取ると、リツカはココに向かって投げて渡す。
ココはそれをニヤリと笑いながらに受け取るとUSBを眺めた。
「ちゃんとデータ入って──────」
「大体"マイキー"はどうしたよ?」
2人の話に割って入るような形でパーちんがみんなに尋ねる。
しかし、その場の誰もが発言せず、痺れを切らしたパーちんの矛先がリツカに向いた。
「リッカ!!」
『なぁに〜?』
「"なぁに〜?"じゃねぇよ!何でここにテメーがいてマイキーがいねぇんだよ!!この前の定例会であれだけマイキー連れてこいつっただろうが!!」
「あ"ぁ!?テメー誰に向かって口聞いてやがんだ!?テメーみたいなのが偉そうな口聞ける─────」
『ストップ。海寿。落ち着きなさい。』
「っ。はい。」
バンッ!!と海寿は机を叩くとパーちんを睨む。
しかし、リツカがすぐに静止させるとゆっくりと視線をパーちんに向けた。