第18章 総決算と決意*
「ゴチャゴチャゴチャゴチャ。うっせーのぉ────!」
笑っていると肉を貪り食っていた長身に色黒の一人の男が口を挟んできた。
「古参はよぉー」
「(誰だ?)」
「は?」
「古参?」
一瞬にして和やかだった雰囲気からピキッと4人がキレた雰囲気へと変わる。
「テメェいい気になってんじゃねぇぞ!?柴ぁあ!」
『(しば?....しば....柴────は!?八戒!?)』
嘘やん!!
昔はもっと可愛げがあってよく抱きついたり、抱っこして来たあの八戒!!?
「【リッカ〜!】」
『【ウグッ!八戒、急に持ち上げないでよ。】』
「【リッカ。どうしよ!助けてよぉ〜】」
『【何が?どうしたの。】』
「【実は今度の期末赤点とりそうなんだぁ.....これ落としたら留年確定なんだって!】」
『【いつもみたいに三ツ谷に教えてもらえばいいじゃん。】』
「【今回は無理なんだよ。俺はコンクールの作品作らなきゃ行けないからな。】」
「【お願い〜!留年確定したら柚葉に怒られるんだってぇぇ!】」
『【いっそ怒られろ。】』
「【やだあぁぁ!冷たいこと言うなよ!お願い!お願いします!リッカ。勉強教えてよぉ!】」
八戒はそう言うとリツカを抱きかかえたまま振り回す
『【ちょっ、オイ!振り回すな!やめろって!わかった!わかったよ。もういいや好きにせい。】』
「【わーい!リッカ大好き!!】」
『【グエッ!】』
いつの間にこんなにガラ悪くなっちゃったの!?
あの三ツ谷大好き八戒はどこぞへ!?
「黙れ!誰のおかげで食っていけてると思ってんだ?1番古いってだけで大した上納金もあげてないのにふんぞり返ってる古参共。」
顔に火傷のある男がそういうとさらに空気が重くなりピリピリとした空気が辺りに立ち込める。
「あ!?」
「んだコラぁ!」
「え?ちょっ」
流石にやばい雰囲気になってきたのでタケミチが止めようとした時だった。
赤い服に黒髪の三白眼の男がくつくつと笑い出した。