第18章 総決算と決意*
「なんでわかるんですか?ヤクに日本刀などを捌いてる武藤さんのところの方が上がりがいいのでは?」
『そうね。普通に考えてみればそう。でもね。ココは金を呼ぶの。金を作るのが上手いとも言ってもいい。あの人からしたら私たちの上がりなんてほんのちっぽけでしかないわ。』
「そういえばボスは元黒龍のココとは昔からの知り合いだったすよね。」
『まぁお互い情報の交換とかしてたからね。』
『腐れ縁よ。腐れ縁。』と言いながら少しでも上納金を上げるために仕事をこなしていく。
すると都内某所の中華料理屋で車が止まった。
『ここが今回の定例会の場所?』
「はい。」
海國に手を借りながら車を降りるとリツカは2人に護衛されながら中華料理屋の前に立つ。
「お待ちしておりました。蒼葉.....いえ。佐野リツカ様。もう幹部全員集まっております。」
『そう。私たちで最後ってことね。案内してちょうだい。(佐野....か。慣れないな。)』
「はい。」
入口に立っていた顔に刺青の入った男が3人を待ち構えていたかのようにお辞儀すると、扉を開け案内を始めた。
「こちらです。」
長い通路を抜け扉が開かれると、料理の匂いと主にわちゃわちゃとした声が聞こえてきた。
「誰だよ。クラゲ頼んだ奴よぉー」
「マーボー辛っ!!山椒入れすぎだろ!?」
「オイ!チャーハンまだかー!?」
『随分と賑やかだね。』
【あ?】
全員の視線がリツカ一点に集中する。