第18章 総決算と決意*
「20:00から東卍の定例会があります。これは全員絶対参加だと総長代理からの通達です。」
『定例会の内容は?』
「おそらく大方上納金の話しかと。」
『上納金?上納金の話で絶対参加なんて何かがおかしい。今までにだって全員が絶対参加することはなかったはずよ。』
「まぁそうですが。おかしいとは?」
『何か裏があるはず。20:00まで残り1時間か......できる限りでいい調べて。』
「はい。」
「でも他の幹部と違ってボスは総長の所有物ッス。無理に参加する必要はないっすよ。」
『参加者は?』
「東卍全幹部と元黒龍です。」
『タケミチは来るの?(黒龍が?なんで?)』
「タケミっちですか?一応参加するらしいっす。千冬が昨日言ってました。」
『なら行く。海國ドレスコードをお願い。』
「わかりました。」
シャワーを浴び終えると海國が用意したドレスへと着替える。
今回の服装胸元と腕がレースで作られており黒ベースの大人っぽいドレスだった。
「(選んだ我ながら思うがこのドレス、まさに羽根をもがれ、堕ちた堕天使みたいだな。そんなこと言ったら怒られてしまうだろうか。)」
そして慣れたようにハイブランドのヒールを履こうとした時だった。
無遠慮にバンッ!!とドアが開かれ、
「よォ。リア。気分はどうだぁ?」
という声と共に1人の男性が入ってくる。
リツカは警戒しながら男を見るが男には見覚えがあった。
低くもなく、高くもない中性的なボイス。視線を向けるとピンクの長髪に両口端の独特な傷跡、そして幼なじみしか呼ばない渾名を呼ぶ男。
そう扉の向こうから現れたのは三途春千代だった。