第18章 総決算と決意*
卍 卍 卍
──────2017年 現代
『んっ....ぅんっ。』
戻ってきた?
タイムリープの影響でグラグラつく頭を抱えながら、今の状況を把握するために上半身を起こしながら周りを見渡すと、賑わっていたファミレスではなく、高級ホテルのようなふかふかなベッドに寝かされていた。
『ここは、どこ?それに服も』
辺りを見渡しても起動している数台のパソコンとそれに似合わない高級感溢れるものばかりが所狭しと並んでおり、服だって普段なら男物のスーツのはずなのに綺麗な刺繍の入った真っ白なワンピースを着ていた。
『何ここ。』
何故か重だるい体を引きずりながら部屋を視線だけで物色すると連絡を取れるような機械はなく、生活に必要な最低限の物しかない
『とにかくここから出なきゃ!』
見覚えのない場所に逸物の不安を覚えたリツカはベッドから降りて立ち上がるとすぐに扉へと駆け出そうとした。
───────ジャラッ
『え?』
無機質な音が聞こえ足元に目をやると左足に床と足を繋ぐ足枷が嵌められていた。
『何コレ!外さなきゃ!!』
もしかして私誰かに捕まった?
稀咲に?
いや、そんなのはありえない。
いくら私に執着心があったとしても、稀咲の狙いは東卍と私。
何故私単体を捕らえる必要がある。
仮に捕らえようとしても、それは絶対にマイキーが許さないはずだ。
とにかく早く外してタケミチと連絡とらないと!
最悪過去に戻る必要がある!
逃げなきゃもしかしたら私、今大変な状況に居るのかもしれない。
『あそこにカギがある!何とかあそこから逃げ出さないと。』
リツカは鎖がピンと張るまで鍵に近づくと手を伸ばす。
『あとっ、ちょっとなのっ、に!!んっ!』
─────ガチャ
誰かが入ってくる音ともにパッと明かりがつき目を細める。
目が慣れた頃、目を開くと目の前には信じられない光景が広がっていた。