第18章 総決算と決意*
『だ、誰?』
「また逃げようとしたのか。リア」
一人の男が立っていた。
不健康そうに細く、目の下に濃ゆい隈を作った黒髪の青年。
でもその声はどこか聞いたことある声だった。
低くもなく高くもない声
小さい頃からよく知ってる。
あの人の声と一緒だ。
『マイキー......?』
「オマエはまた俺を置いて逃げるの?」
『それってどういう、こと.....』
怯えるリツカをマイキーは抱き上げるとベッドに放り投げる。
『きゃっ!』
「薬が足りなかったか?それとも耐性がつき始めているのか?どちらにせよもう少し足すべきだったな。」
『薬って何を言って......』
「リア。次逃げ出したらお仕置するって言ったよな?まさか忘れたのか?いや、薬の盛りすぎで記憶が飛んでるのか。」
『ヒイッ!』
「あはは......身体は覚えてるみたいだな。震えてて子うさぎみたい。かわいい。」
マイキーが触れるところ触れるところ熱を帯びてお腹の中に熱が籠っていく。
倒れた勢いでマイキーは太腿に手を入れると嬲るようにゆっくりと撫でる。
その行為に全身の毛が逆立つように鳥肌がたち、腰が抜ける感覚がした。
『んっ♡.....ヤダぁ.....』
何とか逃げようと身をよじった瞬間。
「逃げるな。」
ガシッと首を押さえつけられ唇を奪う。
ちゅっ。ちゅっ。と口付けを落とす。
「口を開けろ。」
『.....』
ブンブンと頭を振るリツカを忌々しそうに見つめたマイキーは、鼻を摘みまた口付けをする。
『んーんー!!ぷはぁ。っ!んんっ♡......ふぁっ。やらっ。やらっ!!』
ドンッ!!
何度もマイキーの胸を叩くが所詮男と女力では適うわけなく口の中を蹂躙される。
歯列をなぞり、逃げる舌を追いかけて絡めとられる。
吸ったり、軽くはんだりされると背中にゾクゾクと何かが走りリツカの身体から力が抜けきった頃ようやくマイキーは唇を離し、リツカの服を無理やり脱がせた。
あろうことか、下着をつけていなかったのだ。
『や、なにこれ』
下着をつけていない身体にはおびただしく痛々しいキスマークの痕と噛み跡がところどころ残っていた。