第18章 総決算と決意*
『みんな先の抗争では迷惑をかけてごめんなさい。私はいくら一虎を救うためとはいえ、たくさんみんなを傷つけた。この中にはそれが許せない人もいるかもしれない。でも助けたかったのあの日からずっと囚われ続けている一虎を.....それを正義だとは思ってもいないし.....身勝手にもみんなを騙し、裏切った私はみんなにとって最低な奴だと思う。』
「.....」
「.....」
『入院してる時考えたの。そして私は特攻隊を解散しようとマイキーたちに話を持ち出した。解散させて私は裏切り者として東卍を抜けようと思ってた。』
「リツさん!!何言って!」
「特攻隊の解散!!?」
「それに東卍を辞めるって!」
「嘘だろ!」
「じゃあ俺たちどうなんだよ!バラバラになんのか!?」
「そんなの嫌っすよ!」
『私は裏切り者でみんなと違って力の弱い女だ。』
【(はい??力の弱い???)】
【(力の強いの間違いだろ.......)】
『いずれみんなの足を引っ張る日が来る。そう思っていた。でもドラケンが言ったの。
【このまま最後まで特攻隊を率いていくのがオマエができる唯一の償いじゃねーのか?】って。』
グッとリツカは少し俯きがちだった顔を上げると一人一人に目を合わせるように嬲るようにみんなを見ると口を開いた。
『何度も考えた。ずっと何日もそしてたどり着いた。ううん。最初からこの答えしか無かったのかもしれない。この答えが正しいのか私には分からない。もしかしたら私のエゴなのかもしれない。でも!』
覚悟を決めたような表情を浮かべたリツカに誰もがゴクリと固唾を飲む。
『私は東卍を抜けない!東卍は私の唯一の居場所だから!東卍が終わりを告げるその時まで私は特攻隊を率いていきたいの!だから.....裏切り者の私が言うのは違うかもしれないけどお願いします!もう一度私を東卍の一員にしてください!どうか私に罪滅ぼしをさせてください!』
「.....」
「.....」
『(やっぱりダメだったか.....)』
リツカの声が静寂に消え、沈黙が辺りを包み込む。
何の反応もない事に不安に駆られているとプッと吹き出すような声が聞こえた。