第18章 総決算と決意*
「今回俺とマイキーを繋いでくれた奴がいる。ソイツのおかげでこの話が成立した。」
「(まさか!!!)」
「前に来てくれ!稀咲鉄太!!」
呼吸が早くなっていく。
全身の血が引いていく感覚とともに息が上手くできなくて、嫌な予感が脳裏に浮かぶ。
【稀咲は敵だ。】
場地の声が頭の中で木霊する。
やばいダメだ!!
せっかくリッちゃんと場地君が守ったはずなのに!
また乗っ取られる!!
目の前で手を繋ぐマイキーと半間、そして彼らを繋いだことを現すかのように2人の手の上に手を載せる稀咲たちを前にリツカもタケミチも血の気が引くのを感じた。
『ごめんね。タケミチ。私じゃ何も出来なかった。でもね手は既に打ってある。だからそんな顔をしないで((ボソッ…』
「ダメだ.....」
リッちゃんと場地君が命を懸けてまで守ったのに
東卍が稀咲に乗っ取られちまう!
これじゃまた巨悪化した東卍になっちまう!
リッちゃんの頑張りはどうなっちまうんだよ!
また....失敗かよ。
「話はまだ他にもある!!」
「え?」
「リア。オマエからだ。」
『うん。』
コツコツコツ.....
「リッカ!もう退院してたのかよ。」
「あの傷で?」
「もしかして東卍を辞めちまうのか!?」
「バカっ!縁起でもねぇこと言うんじゃねぇ!」
『(改めて前に立つとすっごく怖いもんだな。)』
リツカは意思を決めるように目を瞑るとすぅと息を吸って吐くとゆっくりと目を開けた。