第18章 総決算と決意*
「え?どゆこと?」
というか暴走族やってんのに学校生活も両立させてる....三ツ谷スゲェ
そういえばドラケン君が意外と東卍メンバーは学校に行ってるって言っていたな。
現にリッちゃんも学校に来てるし。
「ちょっと待ってろよタケミっち。すぐ出来るから。」
「は、はい。すぐ出来るってなんか作ってるんすかね?」
「特服だよ。」
「え?」
「喜べよ。オマエの特服三ツ谷とリッカ直々に仕立ててくれてんだよ。」
「三ツ谷君とリッちゃんが俺の?」
そう呟いたタケミチは三ツ谷と話し合っているリツカに視線を向ける。
「初期メンバー以来だよなぁ三ツ谷!」
「俺が仕立ててリッカが刺繍を入れたんだ。リッカなんて創設メンバー以来だからかなりレア物だ。」
「リッちゃんが刺繍!?しかも創設メンバー以来って!この世に7着しかない、かなり貴重じゃ!」
「まーな。俺らの晴れ着(フォーマル)は特攻服(トップク)だろ!」
三ツ谷はそう言うと椅子に座り、ミシンを動かす。
「俺らなりの感謝の気持ちだよ。タケミっち。8・3抗争ではドラケンを救ってくれて。血のハロウィンではみんなの目を覚ましてくれた。それに俺たちですら気づけなかったリッカと場地の思いを拾い上げてくれた。」
─────「だからオマエの特攻服は俺とリッカで仕立てたかったんだ。」
三ツ谷はどこか嬉しそうに笑うと特服の生地を撫でる。
そんな三ツ谷を前にリツカはそんなことを考えていたんだと一瞬ポカンとした表情を浮かべるがすぐににっこりと笑い『そうだね。』と呟いた。
「ありがとうございます」
「バーカ。俺ら2人で話し合って決めた事だ。」
『お礼なんて要らないよ。ね?三ツ谷』
「おう。よし、できた!着てみろよ、タケミっち。サイズ調整すっから」
「はい!」
早速できた特服をタケミチに手渡すとタケミチは少し緊張しながらも嬉しそうにそれを受け取る。
「明日の集会が楽しみだな。」
「うん!」