第4章 喧嘩賭博!?
──────ドゴッ!!
その刹那鈍い音が響き渡り、キヨマサの巨体が90度に曲がる。
「キヨマサー。お前いつからそんなに偉くなったんだー?総長に挨拶する時はその角度な?」
「は.....はい!!」
腹蹴りされたキヨマサは苦痛の声を上げながら、ドラケンに従う。
そして、2人はキヨマサの横を通り過ぎるとタケミチとリツカの前に立った。
あまりの迫力にタケミチはその場に腰を抜かし、地面に尻もちを着く。
「オマエ名前は?」
「は.....花垣武道」
「そっか.....タケミっち。」
「へ?タケミっち?」
「マイキーがそう言うんだからそうだろ?タケミっち。」
「へっ!?」
混乱するタケミチを置き去りに目の前にしゃがんだマイキーはタケミチの後頭部に手を伸ばし自分に近づける。
「お前、本当に中学生?」
ギクッ!とタケミチとリツカの体がはねる。
「タケミっち。今日から俺のダチな♡」
「へっ!?」
「で?お前はここで何してんの??リア。」
『!?』
マイキーがそう問いかけた瞬間
全ての視線がリツカに集まる。
『えっ、えっと〜そ、総長....すみませんでした』
何も言えず、苦し紛れにリツカはバッ!と頭を下げた。
「リア。それやめろって言ったよな?顔上げろ」
『下の奴らいるし....』
「.....ケンチン。」
「はぁ、リッカ〜諦めろ。俺ら一部始終見てたし。いつも通りにやれよ。」
ドラケンはそういうと自分より頭2つ分ぐらい小さいリツカの頭を鷲掴みにして引き起こすと、頭の上に手を置き、フードを脱がし肘を置いてサラリと青紫の瞳を隠している髪を撫でた。
『....あ、ちょっ!痛い痛い!!痛いって!ドラケン!!』
「あ?血ぃ出てんじゃん。」
『バットで殴られたんだもん。』
「あ?バットォ?やったのキヨマサ(アイツ)か?」
『YES!』
「で?お前は何してたんだ?この件には手ぇ出さないって言ってなかったけ?」
『いや....状況?が変わってさ....喧嘩賭博に友達が参加させられてたから....(相変わらず12年前の私内輪モメに無関心だな....)』
「あ〜そういう事ね。よく頑張ったな。リア」