第17章 ハロウィンと隠し事
『ヤバイヤバイ。入院してすっかり曜日感覚完全に狂ってた。』
「急にどうしたんですか?」
『今日エマの誕生日だった!すっかり忘れてた!東堂なんでもいい早く服持ってきて!誕プレ買いに行くから!』
「は、はい!」
命令された東堂は寒がりなリツカのために白いブラウスに少し厚手の上着、黒いズボンを用意して渡す。
受け取ったリツカは急いで着替えると街へと繰り出した。
『あ〜すっかり忘れてた。今年の誕生日プレゼント何にしよう。去年は確かぬいぐるみ付きのイアリングか。今年は何にしよう。去年なんて選ぶのに2日かかったからなぁ。』
うーんうーんと頭を悩ませながら街をぶらぶらとしていると2人の見覚えのある少女たちが歩いていた。
『あ!二宮さん!佐々木さん!』
「ええ!?蒼葉君!/////」
「どうしたの?/////ぐ、偶然だね。」
『だね。あのさ、急で悪いんだけどオレに付き合ってくれない?』
「ええ!!わ、わ、私たちでいいの!?」
『うん。2人ってすっごくオシャレだしファッションの事とか詳しいでしょ?だからちょっとお願いしたいことがあって。』
「「わ!私たちで良ければ協力するよ!」」
『ありがと!2人ならそう言ってくれると思ったよ。』
リツカは2人に向かってとびっぎり爽やかな笑顔を見せると2人は顔を赤くして頷いた。
「それで蒼葉くんのお願いしたいことって何なの?」
『友達のプレゼント選び。男のオレじゃ女の子が好きなやつなんてわかんなくてさ。困ってた所に2人が来てくれたんだ。』
「そうだったんだ。その子ってもしかして例の幼なじみ?」
『ううん。その妹。すっごく仲が良くてさ。オレに色んなこと教えてくれる子で誕生日くらい恩返しがしたくってさ!』
「.....(蒼葉くんって普段はこんな風に笑うんだ。)」
偽りのない笑顔を見た二宮は唖然とするとすぐにうんと頷いた。
「せっかくのその子の誕生日なんだもんとびっぎりのやつ選ぼ!」
『わぁ!ありがとう二宮さん!今日はよろしくね』
「わ、私もいるからね!」
『佐々木さんもよろしくね』
早速3人で色んな店を回ることにした衣類店、アクセサリーショップ、メイクショップへと足を運ぶ。