第17章 ハロウィンと隠し事
「......」
『っ......』
「目ェ覚めた?」
『ここは?』
次に目が覚めると病室には真っ白な電気が着いており、外は真っ暗になっていた。
「リッちゃんの病室。」
『タケ....ミチ、っ!?そうだ私!!ゔぅっ!』
「落ち着けって!わかってるから.....誰にも言ってねぇよ。」
『.....ごめん、ね。ありがとう.....』
「ずっと我慢してたのかよ......」
『......』
きっと無理をしていたんだろう。
今の今までずっと......
言ってくれれば良かったのに。言ってくれればこんなことにはならなかったはずなのにそれでも言わなかった。
それは多分俺たちのことを気遣っての行動だったのだろう。
目の前のベッドに寝かされ、点滴に繋がれている蝋人形のように顔色の悪いリツカにタケミチは眉を顰める。
「リッちゃん.....俺たちに隠してることあるよな?」
『そうだね......正直に話すよ。 』
「どうしたんだよ。それ。」
『後遺症......だよ。』
「後遺症......」
『うん。実はさ私後遺症が残っちゃうんだって。それも日常生活に支障が出るような大きな後遺症。』
「ッ!?」
『想定内ではあったの......最悪の場合そうなることもあるかもしれないって。一虎が武器を使うことはわかってたから。だから後悔はしてないし、誰にも言うつもりはなかった。』
「でも!」
『うん。そうだね。思いのほか肺が傷ついちゃったみたいでもう今までみたいな喧嘩はできないだろうって。喧嘩自体もできるか分からないって......』
「ドラケン君は後遺症残らないって.....」
『嘘ついてたの。ドラケンにもみんなにも......』
「なんでそんなウソなんて.....」
タケミチは1番の疑問をリツカにぶつける。
こんな後遺症隠すなんて正気の沙汰ではない。
下手をすれば死神の鎌がその首にかかってしまうのに。