第17章 ハロウィンと隠し事
卍 卍 卍
「いやーちょー楽しかったね。」
「もうちょっとやりたいけどもう面会時間終わっちまうしココまでだな。」
『だね〜。あーあ。みんな帰っちゃうのか寂しいな〜』
「あたしもリツ姉と離れたくないよ〜」
楽しい時間もすっかり終わり、内装を元に戻しみんな服を着替え終えると帰る準備をする。
「帰るかー」
「また明日な〜」
【じゃあなぁー】
「バイバイ。リッカ君」
『うん。バイバイ。あ!タケミチ!ちゃんとヒナ送ってあげなよ!』
「わかってるって!」
『フフ。また明日ね〜』
部屋ギリギリまで見送りパタン。と扉が閉じられると、リツカはベッドの隅に歩いていき、まるで力尽きるように床に崩れ落ちた。
『グッ!〜〜〜〜〜ツッ!!』
脂汗を額に滲ませながら刺された胸部の強烈な痛みにリツカは呻き声を上げないように唇を噛み締める。
パキッ!痛みを耐える為に胸に突き立てていた爪が割れる音が響き渡った。
『っ!ゴホッ.....ヴ.....ゲホッゴホッゴホッ....ハァハァッ、ゲホッゲホッ!カハッ!』
ボタボタボタ......
『ウソ......ッ!!ゲホッゴホッゴホッ!!』
拷問とも思える痛みに耐えながらリツカが口元に手を当てると、赤黒い血が溢れ真っ白な床と病院着を汚す。