第17章 ハロウィンと隠し事
──────パン!
──────パン!!
──────パパン!!
『へ?』
【Trick or Treat!!HAPPY HALLOWEEN!】
『え?、え?、え???』
「リツ姉!さ!入って入って!」
部屋の扉が開きクラッカーの破裂音とともにさっきまで簡素で無機質だった自分の部屋が、まるでハロウィンのパーティ会場のように彩られ、不服そうな女装のマイキーを含め東卍隊長全員と、タケミチ、千冬、ヒナが出迎えた。
『え、えぇ?エマこれって....』
「いいからいいから!早く入ってきて!」
部屋に入ると魔法使いの格好をしたヒナと小悪魔の格好をしたエマがどこか嬉しそうにリツカを待っていた。
『え、何?待って!どういう状況?』
「まあまぁ説明は後回しで。っとはい!リツ姉これ着て!」
『せめて説明して欲しいんだけど』
「いいから早く!時間押してるんだって!」
『え、ええ〜!』
渡された服を訝しげに眺めながらリツカは、衣装室へと使われている場所へと行き、服を脱ぎ捨て、渡された服へと着替えていく。
「リツ姉着替え終えた?」
『え、エマぁぁ.....流石にこれは』
そう言ってる泣きべそをかきながら顔だけ出したリツカは恥ずかしそうにカーテンで自身を隠す。
「そんなこと言ってないで出てきなさい!!」
「お、鬼ぃ!」
隠れていたカーテンを引き剥がすと、出てきたリツカに誰もが息を飲んだ。