第17章 ハロウィンと隠し事
────その頃
タケミチはそんなリツカと千冬を見送ると1人残された部屋で黙り込んでいた。
すると、部屋の外からボソボソと看護師の声が聞こえてきた。
「403号室の蒼葉さん。あれでしょ?後遺症が残るって.....」
「そうらしいわね。片肺の一部を切除してるもの。それに血胸と気胸だって。」
「!!?」
タケミチはハッとした顔をするとバンッ!と扉を荒々しく開き、部屋の前に立っていた看護師たちに視線を向ける。
「あの!今のどういう意味ですか!?後遺症って!後遺症残らないはずじゃ......」
「あ、いや......」
看護師たちは気まずそうに視線を逸らすとそそくさとその場を去ろうとする。
「待ってください!教えてください!後遺症って.....」
「「......」」
必死で止めるタケミチを前に看護師たちは重々しく語り始めた。
「実は──────」