第17章 ハロウィンと隠し事
『い、壱番隊の隊長は圭介でしょ?何言ってるの?』
「.....親友。多分だけど俺.....わかるんだ。場地さんは恐らくこのまま目覚めねえ。」
『!千冬何言ってるの!?なんでわかるんだよ!圭介が目覚めないって。』
「俺も何でか分かんねえ。でも何となくそんな気がするんだ。」
千冬の勘はよく当たる。
信じたくはないが恐らくそうなのだろう。
否、わかっていた。
彼の手を握ったあの瞬間
何か言いようのない感覚ともに千冬の言う場地が目覚めることがないと言う感覚をよく知っていた。
『な、なんで私なの。普通ならドラケンを話し合いに入れるべきでしょ。』
「それは......これが場地さんの意思だと思っているからだ。」
『圭介の意思?』
「場地さんは本来なら1人で芭流覇羅に潜入するつもりだった。でも場地さんはオマエが来て俺じゃなくオマエを傍に置いた。それは場地さんがオマエならきっと何かを変えてくれるって思っての行動だったんじゃねぇかと思ってる。」
『変えるって何を......』
「稀咲によって変わっちまう東卍」
『!!!?』
なんで千冬がそれを知っているのだろう。
タケミチが話すわけが無い。
なら推理でここまでたどり着いたのか?
いや、それも無い。
ならどうやって......
『っ、私が参加して何になるの。』
「オマエの意見を聞きたい。親友。オマエのその俺たちを導く力を貸してくれ。頼む。」
『......分かった。その話し合い参加するよ。』
「ありがとうな!親友!」