第17章 ハロウィンと隠し事
「まぁ!そうなのねおめでとう!彼氏君.....ええっとマイキー君と仲良くね。結婚式には呼んでよ〜」
『いやいやまだ中学生ですから早いですよ!』
「そうかしら。学生なんてあっという間よ。あーあ私も学生の頃に戻りたいわ!」
『そうしたら今の旦那さんと出会ってないかもじゃないですか。』
「それもそうね〜!じゃあ、採血するから腕を出してもらっていいかしら?」
『ハイ.....』
「相変わらずリツカちゃんは注射が嫌いなのね。」
『こればかりはどうしても無理で.....だって痛いじゃないですかぁ』
「多分だけど喧嘩の方がもっと痛いと思うわ。」
『慣れですよ慣れ。3年も不良してたら慣れますよ。』
「慣れってすごいわね」
看護師さんはカラカラと笑う。
この看護師さんは幼い頃からリツカのことを知っており顔なじみだった。
「じゃあ、始めるわね。今度こそ腕を出して貰っていい?」
渋々腕を差し出すとゴムで縛られ、腕に注射器が刺されるとツーとカテーテルに赤黒い血が流れ出る。
リツカはそれをただじっと見つめていると、いつの間にか三本分の血を取られ、採血が終了される。
「1分間ぐらいは圧迫しててね。」
『はーい。』
「じゃあ、検査の時間になったら呼びに来るわね。それまでにこの検査着に着替えててね。」
『分かりました(検査結果問題ないといいんだけど......)』
一物の不安を覚えながらも検査の身支度をするリツカの部屋に面会時間開始の8時きっかりに千冬とタケミチが姿を現した。