第16章 小さき眠り姫
「リア。俺今回のこと全然許してないからな。」
『え".....今回の事とは?』
「一虎の事と東卍と俺を裏切ったこと。傷が治ったら覚えとけよ。絶っ対ぇわからせてやる。覚悟しとけよ?リツカ」
いつもの調子を取り戻したマイキーはそう言うとリツカを押し倒し、手をベッドに縫い付けニヤリと笑うと、ちゅっとリツカの唇に口付けを落とす。
当の押し倒されたリツカは口をハクハクと動かし、顔を真っ赤に染め上げる。
「なーんてな!」
『っ!もう!マイキー!!!』
爆笑するマイキーにべしべしと枕をぶつけながらリツカは涙目で訴える。
病み上がりになんてことを!!
「でも、わからせるのは本当だから。退院したら覚えてろよ。」
耳元でそう呟かれ顔を真っ赤に染め上げると声を聞き付けてか、ガラッと病室のドアが開いた。
「話は終わったか?」
「あ、ケンちん!終わった〜」
「じゃあ、場地の見舞いでも行くか?」
『行く!』
食い気味にそう言ったリツカにドラケンはククッと笑うと車椅子に乗せて、場地の病室へと向かった。