第16章 小さき眠り姫
「蒼葉さん。どうしました─────ッ!?」
部屋に入ってくるなり看護師は驚いたような表情を浮かべるとすぐに小走りで部屋を出ていく。
「先生!403号室の蒼葉さん目が覚められました!」
『うわ〜今から検査かぁ.....』
「何気だるそうにしてんだよ。バカ。」
コツンとドラケンに頭を小突かれる。
「今から検査をしますね。面会の方はどうなさいますか??」
「じゃあ、俺が連れてくよ。」
「わかった。頼んだぞ三ツ谷。俺はマイキーたちに連絡してくる。先生、こいつの事よろしくお願いします。」
ドラケンはまるでリツカの保護者のように看護師と医師にそう言うと部屋を出ていく。
そこからはもう忙しかった。
すぐに担当医が呼ばれ、リツカは直ぐに検査へと回された。
血液検査やMRI、レントゲンetc.....
数えたら気の遠くなるぐらいの量の検査を受けさせられた。
『うぇぇぇ.....もう二度と検査受けたくない.....ちかれたぁ......』
「そのセリフ何度目だろうね?」
『ゔぅ.....先生相変わらず辛辣ですね。』
聞きなれた声が聞こえチラリと視線を向けると、カルテを持った不良医((殴
ゲフンゲフン。
主治医が仁王立ちしていた。
その顔はまるで般若のように怖く。
ああ、また説教されるわ。と何となく察したリツカは苦笑いを浮かべた。