第15章 血のハロウィン
卍 卍 卍
────2003年 6月19日
「マイキー!みんな神社に集めた?」
その日は春が終わりを告げ、夏の陽気が近づく日の事だった。
「うん!それより新しい中学どぉ?」
「うーんヒマ!気合い入った奴居ねぇし。」
「オマエらと同じ中学だったらなぁ〜。暇させねぇよ。」
「つーか。やっぱいいな。単車。これゴキだろ?良く治したな!」
「おう!時間かかったけど、お古のパーツくれる人が結構いてな。俺のゴキが東京イチだ。」
そう言って場地が赤信号で止まった瞬間
後ろから走ってきたドラケンが隣に止まる。
「は?東京イチ?俺のゼファーは日本イチだけど?」
「おいおいおいおい!日本イチとか聞き捨てならねぇな!俺のインパルス(子猫ちゃん)は世界イチだぞ!狭いよオマエら!」
「ハイハイハイ!重力圏内で争うなよ〜狭いぜ!俺のケッチが宇宙イチだ!コラ!な?リッカ!」
『みんな1位で良くない?オレには違いがよくわかんない。』
「「「良くねぇわ!」」」
『えぇ〜......』
「これだからお子様は」
『なんだと!三ツ谷だってお子様じゃん!1個しか変わんないくせにー!!!』
「ハイハイ。おチビが何か言ってるよ。」
『ドラケン!!チビ言うな!!』
「毛ぇ生えたての小僧どもが!」
「あ?テメーもな!」
言い合いをしていると4人を抜くようにパーちんが前に出る。
「俺のフォアが最強だよ。神社まで競走な!!!」
『あっ!パー、ずるい!』
「待て!ズリィぞ!パー!」
「オイ!卑怯だぞ!パー!」
「上等だ!ゴラァ!」
「ビリが罰ゲームなぁ!飛ばすぞ!リッカ!」
『うん!』
5人のレースが始まる。