第15章 血のハロウィン
「目がしょぼしょぼしてきた.....」
『あ!圭介!マイキー、寝てる!』
「は!?オイ!?嘘だろ!?落ちるゾ、バカ!起きろ!」
確か結局ビリだったのは寝てしまったマイキーを乗せた場地だった。
それもおんぶしながら階段を昇ってきたのはびっくりしたな。
「クソッ.....やっと着いた」
『あ、やっと来た〜』
「はい。最下位(ビリ)」
「おっそ。」
「しょうがねぇだろ!コイツ爆睡してたんだぞ!ずっと!」
キレる場地に三ツ谷と一虎は釘を刺す。
「ハイ。言い訳ー」
「見苦しいーぜ」
「なんでだよ!」
「ん?着いた?」
『ところでみんなに話って何?マイキー』
皆は顔を見合わせると、神社の拝殿の前にマイキーを囲むようにして座り込み、マイキーの話に耳を傾けた。
「黒龍ってチーム、知ってる?」
「めちゃくちゃヒデェー奴らって噂は聞くよ?3コ上だっけ?」
『シン兄が立ち上げたチームだよね?今は確か9代目?だったかな。』
「うん。なんで相談しねーんだよ。一虎。場地に聞いたよ。オマエ黒龍と1人でやり合ってるんだろ?」
そう問いかけられた一虎は気まずそうに下を向く。
「え!?一虎が黒龍と!?ウソ!?」
「そういや一虎とリッカの地元って黒龍の縄張りか。」
『うん。元々かなりでかいチームだから、その分傘下は多いんだよ。だからちょっとそこらの不良に手を出すだけでも黒龍と抗争になっちゃうことがあるんだよね。』
「.....」
「なるほどねー。まさか黒龍とやり合う気か?マイキー」
「そっ、黒龍はデケェ族だ。やるからには大義名分が欲しい!」
その瞬間、一虎に緊張が走り冷や汗を流す。