第15章 血のハロウィン

「うおらあぁぁぁぁっ！！」



『！？』



「かかってこいやテメーら！！」



東卍メンバーが気持ちで負けている中、ボロボロの姿になりながらも、敵に向かって突っ込んでいくヒーローの姿が見えた。



「絶ッ対ェ倒れねーじょ。この抗争を俺が終わらせんだよ。....俺が全員ぶっ飛ばす！！！」



そう叫んでタケミチは事切れるようにして倒れる。
すると、タケミチに奮い立たされるようにして泣き言を言っていた東卍メンバーが次々と立ち上がっていく。



「クソっ情けねえ！」



「いつまでも弱音吐いてんじゃねーぞ！」



「そりゃテメーだろ！」



『すごい.....』



そうして再び立ち上がった東卍メンバーは強い光を放つ瞳で芭流覇羅を睨みつけるとまた走り出した。
下を守らなくて良くなったドラケンは1人で10人以上の敵を倒して行く。


戦況がガラリと東卍の方へと変わったのだ。


流れが変わった。


その瞬間ふわりとリツカの中にあったしがらみが消えた気がした。



「行くぞ！！半間ぁあ！！」



「来いや！ドラケン！」



再びドラケンと半間のタイマンが始まる。
ドラケンの本気の殴りを入れられた半間はガードしているにもかかわらず、遠くへと吹っ飛んで行く。


リツカはそんな2人を見守ると場地と合流するために走り出した時だった。


その行く手を阻んだ者がいた。



「「隊長！！」」



海國と海寿だった。



『オマエらもしつこいな。邪魔だ退け！』



「退かねぇッス！！」



「リツさん。貴方のやりたい事はわかってます。でも今はダメなんです！！俺たちだって協力しますから！！」



「今稀咲に手を出せば！隊長！本当に危ないんです！最悪消される可能性だってあります！！」



「「だから！今はどうか戻ってきてください！」」



『戻らないよ。オレは絶対。(稀咲を倒すまではっ。)』



そう言うとリツカは交戦するマイキーと一虎の姿を目に移した。