第15章 血のハロウィン
「マイキーがどんな思いでオマエをっ!」
キッ!とリツカを睨みつけたドラケンはリツカに向かって拳を振り上げた。
リツカはそれをヒラリと避けると、身体を捻りドラケンの顔面に蹴りを入れる。
─────ゴッ!!
『へぇ。流石副総長やっぱこんな生ぬるい蹴りじゃガードされるよね。』
「意地でも連れ戻すっ!!」
『やってみなよ。出来ればの話だけどね。』
「オラッ!!」
『おっと!危なっ!』
ギリギリで拳をかわすとリツカはドラケンの膝に足を乗せて一回転する。
ドゴッ!!と鈍い音がしてリツカの膝蹴りがドラケンの顎に直撃した。
「ツッ!!」
『あはっ!次はこっちの番だなあ!!!!』
体制を崩したドラケンにまるで追い打ちをかけるようにリツカは蹴りをかますが、それを呼んだドラケンがガードしようと腕をあげる。
しかし
─────ドゴッ!!
それよりも速くリツカの蹴りが見事にドラケンの横顔を捉えるとその大きな体はなぎ倒された。
「(クソッ!力はなくても相変わらず速い蹴りだな。マイキーの蹴りでさえ目で追うのがやっとなのに、リツカ(コイツ)の蹴りはそれすらも超える。早めに決着つけねぇとこっちがやられる。)」
『(ドラケンに構ってる時間はない。一刻も早くドラケンを潰さないとっ)』
お互いに睨み合い、ドラケンが最初にアクションを起こし、リツカに拳を振りかざす。
リツカはその腕を避け、握りしめるとまた蹴りをかました。
しかし、その蹴りはスピードが上手く乗っていなかった為か、既のところで止められるとその足を掴まれ、投げ飛ばされた。
『ッ!?』
「オラァッ!」
『(ヤバっ!この体制、受け身が取れない!)』
予想以上に高く、遠く飛ばされる。
そのまま地面に叩きつけられる!そう思って目を瞑った時だった。