第15章 血のハロウィン
「いた!隊長だ!」
「目ぇ覚めさせんぞ!」
「歯ァ食いしばれ!!」
そう言って3人の東卍メンバーがリツカに襲いかかってくる。
リツカはクスッと笑うと、殴りかかってきた1人の隊員の拳を躱し、ヒラリと飛躍すると顔面に蹴りを食らわせる。
「ぐあっ!」
『どうした!?こんなもんか!東卍!!』
「ッ....!おおお!!」
「うおおぉぉぉ!!」
『無闇やらたに突っ込んなって何度も教えただろ!』
突っ込んでくる2人に説教をしながらリツカは持ち前の反射神経と足技で敵を薙ぎ倒していく。
「クソッ!やっぱ強ぇ!」
「反則ッ.....だろっ!グハッ!!」
『かかって来なよ。連れ戻すんだろ?こんなんじゃオレは止まらねーぞ!』
「リッカ!!」
『あ、ドラケン.....』
よりにもよってドラケンに捕まるとは。とリツカは苦い顔を浮べる。
『(私、ドラケンに喧嘩勝ったことないんだよな.....)』
否、昔は勝っていた。
しかし所詮は女と男
年齢を重ねると共に女が男に力的にも体力的にも勝てる訳がなく、いつしかリツカは幹部並の強さはあれど、勝てなくなっていたのだ。
「リッカ!なんで前に出てきた。」
『......』
「オマエ、自分があの時どれだけ危険な目にあったか覚えてんだろ!俺たちはこれ以上にオマエに傷ついて欲しくなくて前線に極力出さなかったのに!
オマエは──────」
『だから何?もうオレは芭流覇羅だ。オレが死のうが怪我しようがもうドラケンには何の問題も無いでしょ。』
「オマエ何がしてーんだよ。東卍を裏切って、芭流覇羅に行って.....一体何がしたい?」
『ドラケンには関係のない事だよ。』
「ッ.....!」
冷たい眼差しがドラケンを穿く。