第15章 血のハロウィン
「両チームの代表者、前に!!」
東卍からはドラケンが、芭流覇羅からは一虎が前に出て向き合う。
「腕に自信があるやつ5対5でタイマン、それとも全員で乱戦....どっちにするぅ?」
「芭流覇羅が売ってきた喧嘩だ。そっちが決めろや。一虎」
「あ?」
「俺らの条件はただ1つ!場地圭介と蒼葉六花の奪還!」
その瞬間、ピクリと一虎が反応する。
「東卍が勝利した暁には場地とリッカを返してもらう。それだけだ!!」
「は?場地もリッカも自分でウチに来たんだぞ。返すもなんもねーだろうが。」
「場地とリッカを返してもらう!!それだけだ!!」
1歩前に出たドラケンは一虎に言い聞かせるようにそう言うと頭1つ分小さい一虎を見下ろした。
「テメー....上等じゃねーかよ。」
「オイ!ここで争う───────」
止めに入ろうとした反泉の顔を一虎が思いっきり殴ると、流れるような動作で次は腹に拳を叩き込む。
「ガハッ!!」
苦しそうな声を上げ、気絶してしまった反泉を見てドラケンのみならず、その場に緊張が走った。
「ヌリィ〜〜なぁ。仕切り?条件?テメーらママゴトでもしに来たのか?」
一虎は舞うように一回転すると、背を向けたまま顔だけをドラケンたちに向け、両手を広げた。
「俺らはテメーらを嬲り殺しに来たんだよ!!」
「おっ始めるか!?マイキー!!」
愉しそうに叫んだ半間を見て、マイキーの顔に修羅が宿る。
「行くぞ!!東卍!!」
【おお!!!】
マイキーの声を合図に東卍全勢力が芭流覇羅に向かっていく。
「ぶっ殺せぇ!!」
芭流覇羅も負けじと声を上げながら東卍に突っ込んで行った。
『ついに始まったね。』
「稀咲を探すゾ」
『わかった。』
リツカは頷くと場地と二手に分かれて稀咲を探すために走り出した。