第14章 嵐の前の静けさ
「マイキー君は絶ッ対ェ人を殺したりしない。わかってるのに....信じてるのに....ドラケン君と話してると何故か浮かんでくるんだ。その時の光景がっ!!」
そう言ったタケミチの目には涙が溜まっており、声も震えていた。
「どうして出てくんのかわかんねぇけど、覚えてないはずの記憶が溢れ出てくるんだ!!!」
倒れている場地と一虎
そして血まみれのマイキー
「全部本当なのかなんてわかんねぇ!!けど!!あのマイキー君の悲しそうな顔。俺マイキー君を助けないと!!!」
「.....タケミチ君」
顔を俯かせ泣き崩れたタケミチを見て、リツカは静かに涙を流しながら、決意したような表情を浮かべた。
『.....タケミチ。私も着いてるよ。』
「リッちゃん......?」
『マイキーが堕ちたのは私のせいでもある。私があの時圭介を追って芭流覇羅に行かなければ.....マイキーが自分から稀咲の呪縛に囚われることは無かった。』
「.....」
『だから、私もマイキーを助けたい。もう私はマイキーのあんな顔なんて見たくない!私はマイキーに笑っていて欲しいの。だから協力して欲しいんだ。』
「っ!?」
『私は絶対に稀咲を倒す!みんなを助けたいの!だからお願い。力を貸して!ヒーロー!』
「ああ!天使様!」
パンッ!2人は握手をすると、にっこりと笑って泣き崩れたタケミチを立ち上がらせる。
「さぁ!作戦会議と行こうぜ!ナオト、リッちゃん!」
『「うん!/はい!」』