第3章 タイムリープと決意
「あと12年待ってその1日のチャンスにかける....それではあまりにもリスクが高すぎます。
その日を逃せば姉も杏花も救えない、それじゃダメだ!」
『...ならば今できることをするって事?』
「はい。思い通りの時間に飛ぶことが出来ない以上今できることをする!それが姉も杏花も救うために必要なことなんです!」
「...」
『...』
「今すぐタイムリープしてある人と会ってください。」
『「ある人?」』
2人の声が二重する。
すると、ナオトはバンッ!とホワイトボードを叩き、貼り付けられた2つの写真を見せる。
「東卍のツートップ
【佐野万次郎】と【稀崎鉄太】です。」
「こわっ」
『!(稀崎鉄太...)』
ギリィッ...
佐野万次郎と稀崎鉄太の写真を見た瞬間
リツカは爪が食い込むほど拳を握り込む。
タケミチに至ってはその見た目に気圧されたのか少し顔が引きつっていた。
「このふたりが出会わなければ、今の"東京卍會"は存在しない!つまり姉たちが抗争に巻き込まれて死ぬことも無くなるわけです!」
「なるほど...もう一度中学時代に戻ってその2人が出会うことを止めれば...」
「"東卍"は存在しない!」
『...』
フゥと息を吐いたリツカは頬杖をつきながら、2つの写真を見比べる。
『(マイキーと稀崎鉄太の接触を阻止したとして...マイキーの夢はどうなるのかな...)』
「リッちゃん?大丈夫?怖い顔してるけど...」
『!?あ、うん!全然大丈夫だよ。少し考え事してただけ。』
「考え事って?」
『あ〜.....いや、どーやって過去に戻るのか気になってさ。』
「タイムリープのトリガーはわかってますよ。」
『「...え!?」』
ガタッ!!2人はナオトの言葉を聞いた瞬間驚いて思わず立ち上がる。