第13章 出会いは突然に【番外編】
「とにかく長い目で見る必要があるんじゃねーのか?」
『それは山々なんだけど....』
特攻隊のみんなもなかなか打ち解けようとしない2人に痺れを切らし威嚇や凄みを効かせている。
早く何とかしなければ最後の砦である特攻隊からも2人は追い出され、居場所を失ってしまうだろう。
それはなんとしてでも避けたい。
だって、居場所がない寂しさはよく知ってるから.....
「てかオマエ、ソイツら打ち解ける前に副隊長決めなきゃいけねーだろ。」
『それもそうなんだけど.....任せられる子が居なくてさぁ。』
「葉山は?」
『作戦は立てれても喧嘩にめっちゃ弱い。抗争後なんて毎回重傷....』
「新見」
「キレたら直ぐに手ぇ出す。」
「猪尾」
『アイツなんて目が会った瞬間タックルするよ!?』
「イノシシか!」
後頭部に手を当てたドラケンははぁと重々しくため息を着く。
こっちが溜息をつきたいよ。
「選り好みしてる暇なんてねぇんじゃねぇのか?」
『それはそうなんだけどさ.....出来ればあの2人に副隊長になって欲しいなって思ってるんだ。』
「花瀬兄弟に?」
『うん。なんかあの2人なら背中任せられそうな気がしてて。』
「(リッカが俺ら以外にそう思うのは珍しいな....やっぱりマイキーの読みは当たってたか。)とりあえず当たって砕けるしかねぇんじゃねーの?」
『砕けちゃダメでしょ。』
「まぁ、頑張れよ。」
『少しは協力してよぉ.....』
そんな小言を言いながらリツカはドラケンと別れ、家路へと着く。