第13章 出会いは突然に【番外編】
「オマエ、隊長として自覚ねぇだろ」
『ゔ.....だってオレ滅多に先陣切ることないし隊長に向いてないよ。特にオレは闇討ちや作戦参謀、情報収集が主な仕事だし。それにみんなオレより強いんだもん。逆に守ってもらう隊長になんておかしいよ。』
「は?何言ってんの。リア。俺がリアを隊長だって決めたんだよ?俺の決定に文句あんの?歯向かう気?」
『怖い怖い!!助けて!圭介!』
「.....ジゴージトクだ。」
『そんな!』ガーン
最近では壱番隊の場地に続き伍番隊のムーチョの隊まで副隊長が決まったと聞く。
指図め早く副隊長を決めろとでも言いたいのだろう。
「なるべく早く決めてよ」
『期間は?』
「うーん。次の集会までに決めといてよ。」
『え!?嘘でしょ?急すぎない!?』
「ムーチョの隊もやっと副隊長が決まって、あと副隊長が決まってないのリアの隊だけだもん。創設メンバーの隊の副隊長が決まってないって示しつかねぇじゃん。」
『うぅ....そうだけどさぁ』
「そんなリアにさコイツら任せたいんだけどいい?」
『え?』
「うわっ、ちょっ!俺らに触らないでください!!」
「離せよ!マイキー!ぶっ殺すぞ!!」
そう言って首根っこを掴まれて連れてこられたのは顔のよく似た少年たちだった。
歳は私よりも上か同い年のように見え、1人は赤髪の赤い瞳、もう1人は青髪の青い瞳にしていた。
『コイツらは?』
「この前潰した空暴露朱(ウロボロス)ってチーム覚えてる?」
『ああ、春がモメたって言う四谷の?』
「うん。そこの特攻やってた花瀬兄弟。どの隊でも手がつけらんねぇ暴れ馬だ。ちなみにムーチョでも無理だった。でもオマエなら何とかしてくれるだろ?」
『.....わかった。』
引き渡されたリツカは威嚇する2人の前に立つとニッコリと笑った。
『花瀬海國と海寿だったけ。オレは蒼葉六花。よろしくね』
─────パンッ!
差し出した手を思いっきり振り払われキョトンと2人を見る。
2人の目は酷く脅えていて、まるで子猫を扱っているような感じがした。
「女みてぇなオマエとは仲良くする気なんざねぇ。」
「俺たちに関わらないでくれますか?」
それが2人との出会いだった。