第12章 運命の天秤
「オイ!」
後方から聞きなれた声が聞こえてきた。
「あン?なんだよ。また1人ゴミが増えやがった。」
『「マイキー....」』
「海パン忘れちゃったよ。」
そういうとマイキーは原チャの側までより何と大切にしていた原チャを蹴りあげたのだった。
【えぇぇぇ──────!!? 】
「ホーク丸!?自分で!?」
『嘘でしょ!!!???』
「テメェらなぁ。何俺の大切なモン傷つけてんだ。」
殺気の籠った瞳でマイキーは群れを睨みつける。
「その原チャは今オマエが────」
──────ゴッ!!
言い終わる前にマイキーの蹴りが男の顔を捉え、蹴られた男はまるで紙のように吹っ飛んでいく。
それ前に誰もが唖然としていた。
「場地。リア。怪我平気か?あんなもんの為に身体張らしてゴメンな。」
「『マイキー』」
「立てるだろ?場地。リア。コイツら全員鏖だ。」
「このガキが!!」
「うわあああ!!」
マイキーはあの頃から無敵にかっこよかった。
真一郎とはちょっと違うかっこよさ。
でもそれが私たちを魅了していた。
この頃の私はわかっていなかった。
まさか一虎と圭介があんな事を考えているなんて。
もっとよく見ておくべきだった。
今となってはもうタラレバでしかないのだけれど....