第12章 運命の天秤
そして文句なしの公平なじゃんけんが行われた。
勝ち残ったのはマイキー、ドラケン、三ツ谷、パーちんペア、そして一虎。
そして負けたのが場地、リツカペアだった。
「あちー。ちっくしょー。なんで俺がこんな目に。オマエだけでも先行ってよかったんだぞ。」
『ううん。俺はどうせ海には入れないから。』
「.....あ?なんでだよ。」
『まあ色々あってね。ほらオレ肌弱いし。海は見てるだけでいいんだ。という事で一緒にいるよ。』
「クソッ!アホマイキーめ!」
場地は恨み言を吐きながら2人でガス欠した原チャを押して峠を超えていく。
「ふざけんなよ。ガススタ全然ねぇじゃねぇか!」
『やっと見つけたところも休みだったし。とことんついてないね。オレら。』
「あれ?またさっきのダサ坊じゃん。」
「まさかガス欠? だっさ!」
「てか2人?」
「チィ....」
『最悪....』
「次見かけたら燃やすって言ったよね?」
それからは地獄だった。
10数人対2人、しかも後ろでホーク丸を守りながらなんて自由に動ける訳もなく、リツカ達は圧倒的な数の差でボコされていく。
「っ.....」
『数が多すぎるっ.....てか武器持ちとか卑怯でしょ。』
長時間炎天下にさらされていた体はとうに限界を迎え、喧嘩する余裕なんてない。
それでもマイキーから預かっているホーク丸を守るためにリツカ達は倒れなかった。